【祝】ポレンティア、デビュー戦を正攻法で快勝!
ポレンティアが札幌1500mの新馬戦で優勝しました。ロードリバーサルの未勝利勝ちとレコード勝ちも素晴らしかったですけど、メイクデビューを1着で駆け抜けるという嬉しさはまた格別ですね……!
1着 ポレンティア(池添謙一騎手)
「返し馬でフットワークが悪くなかったです。追い切りをやるごとに動きが良くなっていました。まだ身体ができていないところもあって、注文はありますが、レースでは2番手で折り合って、抜け出してからソラを使いかけましたが、しっかり走っています。優等生なレースで、伸びしろはありそうです」
田中博調教師は「現状、体がきかないところもあったので、半信半疑ではあった。ただ、中身の良さは今週も実感していて、そこでカバーしてくれないかと思っていた。ジョッキーがうまく誘導してくれました」と話した。
レースの内容はジョッキーが言うように優等生そのもので、出遅れをすることもなく、前に馬を置かずとも2番手でしっかりと折り合い、最終コーナーではスッと先頭に並びかけてそのまま後続を突き放す完勝でした。追われたのも札幌の短い直線だけなのでエコな勝ち方だったと思います。勝ち時計は1:30.9、レース上がり34.7、自身の上がり34.6でした。
上がり勝負になった割には時計も優秀で、1分30秒台かつレース上がり34秒台で勝ったのはポレンティアが初めてです。バランス的に最も近いのは朝日杯2着馬のアルマワイオリが記録した勝ち時計1:31.1、レース上がり34.8、自身の上がり34.8でしょうか。まだまだ上積みが見込めますし、このまま順調に行けば桜花賞も見えてくる内容だと思います。翌日の同条件である2歳未勝利を勝ったヴェスターヴァルトが(1:31.1、37.1、36.7)、2歳オープンのクローバー賞を勝ったオータムレッドが(1:31.6、35.8、35.2)という結果だったのでこの2頭との比較からしても非凡な数字だと言えそうです。
パドックの歩様はよくこれで瞬発力勝負を制したなというレベルでまだまだです。指名馬だとリアルスティールやビアンフェがこの手のちょぼちょぼとした歩き方でしたが、この2頭は筋肉の質で身体の硬さをカバーできてしまう天才型のレアケースです。ポレンティアにもその気配があり、これからもっと柔らかみは出てくると思いますが、こんな歩様で圧勝できたのは間違いなく才能の表れですし、荒削りの勝利と言うよりは底知れない潜在能力の一部が垣間見えただけのように思います。遅生まれのハーツクライ産駒ですしまさしく未完の大器という言葉がふさわしいのではないでしょうか。
兄のトレジャーハンターとシーザウェイクリアは馬格がありすぎて競走馬として生きるには足元への負担が大きすぎました。姉のムーンライトナイトは極端な外向なのでまた話は別ですが、ポレンティア自身も牧場から帰厩する度に足元に疲れが出ていたようなので馬体のケアだけはしっかりとお願いしたいです。牧場でもあまり太らせないようにするなどメニューを工夫してもらえればと思います。